日本の子供たちが、英語を身につけて ミライに羽ばたくために。
2023.03.20
神奈川大学 鈴木 祐一 准教授への取材記事後編です。
今回の後編では、暗示的・明示的知識に影響を与える要因(適性、年齢、学習条件など)について理解を深め、日本の環境ではどのように学習すれば英語を使えるようになるかを考えます。
【目次】
―第二言語の習得レベルが高い人は、英語のネイティブ・スピーカーが持っている暗示的知識とは異なる「自動化された明示的知識」を持っている、とのことでした。では、明示的知識を習得するときには、どのような能力が関係しますか?
明示的学習には、「この文は主語がheで、動詞に3単現のsがついているな」というふうに教室で学んだ文法ルールに気づいて復習したり、「この主語はJohnだけど、これはheということだから、これもsをつけるのかな」と仮説を立てて正しいかどうかを考えたりするプロセスが含まれていると思います。
つまり、メタ言語知識(ことばで説明できる知識)を持ったうえで仮説検証をする、ということですね。
また、自分が話している文は文法的に正しいか、自分が話している内容は意図していたものと合っているかをチェック(モニタリング)することも明示的学習です。
さらに、自分が間違ったところを言い直したり、「ここの発音はもっとこうしよう」と自分が使うことばに意識を向けながら直したりすることも含まれます。
―明示的知識を身につけるためには、ルールを意識する能力が重要ですね。そのような能力には個人差があると言われていますが、ネイティブ・スピーカーのように無意識に学ぶ能力には個人差が出ないのでしょうか?
従来は、個人差があるのは明示的学習に必要な能力(適性)だけであり、何かを無意識に自然と学ぶような暗示的学習の能力はみんな共通していると考えられていました。
1960年代、心理学者のArthur Reber(ブリティッシュ・コロンビア大学)が人工言語を学ばせる実験でルールを無意識に学べることを示し(Reber, 1967)、人間は誰でも暗示的に学習する能力を持っていると主張しています。
でも、心理学や第二言語習得の分野では、この十数年くらいで、暗示的学習の能力にはいろいろな種類があって、個人差が出る能力もある、という見解が出始めました(Li & DeKeyser, 2021)。
ですから、明示的学習に必要な能力、暗示的学習に必要な能力、どちらのほうで個人差が大きいかはわかりませんが、個人差は両方ともあり得ます。
―暗示的学習には、どのような能力が必要ですか?
一番よく調べられている能力は、statistical learning(統計的学習)やprobabilistic learning(確率論的学習)と呼ばれるものです。基本的にこれらは、言語に特化した能力ではなく、何かのパターンを認識する能力です。
系列反応時間課題(serial reaction time task)というテストを使って調べることが最も多いのですが、「ダンス・ダンス・レボリューション」というゲームのような感じです。
このゲームでは、画面の上から矢印(↑←↓→)がどんどん落ちてきて、同じ矢印のパネルをタイミングよく足で踏みますよね。音楽のリズムも意識しないといけないので、矢印が落ちてくるパターンを意識的に覚えることはできません。
系列反応時間課題は、このような過程でどれだけパターンを無意識に学習できるかを調べるために心理学者がつくったタスクです。
私が最近行った研究では、コンピュータの画面上で上から落ちてくる4つのボールをキャッチする(落ちてきた位置に合わせてボタンを押す)ように指示をしました。参加者には、規則的に落ちてくるシーケンス(一連の順序)とランダムに落ちてくるシーケンスがあることはまったく伝えません。
すると、規則的に落ちてくるシーケンスのときに、どんどんうまくキャッチできるようになる人と、なかなか規則を無意識に習得できなくて全然うまくならない人がいました。
参加者は、実験のあとに「ボールが落ちてくるパターンには何か規則性があると思いますか?」と聞いても規則性に気づいていませんし、規則性を見つけようとしながらやったと思っている人はパフォーマンスが悪い場合もあります。
このように、無意識にパターンを学習する能力は、ルールを意識する能力とは異なると考えられています。
―なぜ、パターンを無意識に学ぶ能力が外国語を無意識に学ぶ能力に関係しているのでしょうか?
このタスクをうまくできる能力は、外国語の習得と全然関係なさそうだと思われるかもしれませんね。でも、自然な環境で文法を習得する能力と関係しているんです。
これは、ことばを習得するときには、タイピング、スマホの使い方、歩き方など、ほかの一般的な学習メカニズムを活用しているのではないか、という考え方がベースになっています。
外国語学習は、いろいろなパターンを学習することです。しかも、ことばのパターンには規則性があまりありません。「なぜ、この単語のあとにこれが来るのか」、「なぜ、この音でこういう意味を表すのか」ということは、恣意的に決まります。
そういうパターンをたくさん経験してどんどん蓄積しながら無意識に学んでいく。そのような暗示的学習の能力が外国語学習において重要であり、学習環境(コンテクスト)によっては個人差が出てきます。
―子どもは無意識に学ぶ、というイメージがありますが、暗示的学習の能力は子どものほうが高いのでしょうか?
ハンガリーからアメリカに移り住んで何十年も経った移民の人たちについて調べた研究(DeKeyser, 2000)では、アメリカに来たときの年齢が遅ければ遅いほど文法の能力が低いけれど、20代以降に来たにもかかわらず文法の能力が高い人は明示的学習の適性が高いことがわかりました。
この結果から、大人の場合は、暗示的学習の能力が落ちてくるため、明示的学習の適性が第二言語習得をサポートするうえで重要になってくると言われています。一方で、子どものほうが暗示的学習に向いている可能性があります。
そのため、年齢に適した指導方法をうまく組み合わせて、暗示的学習のポテンシャルを発揮させよう、という考え方があります。
つまり、子どもには子どもに合った指導(例えば、文法規則よりも、意味を重視した指導)で教えたほうが効果的、大人には大人に合った指導(文法規則にも意識を向けさせる指導)のほうが効果的という場合があるかもしれません。
このような考えはまだ仮説という段階で、実証的な研究は十分に行われていないと思いますが、研究者によってさまざまな見解が出されていて、今後の研究が待たれます。
―文法の説明を受けずに学んだ場合であっても、明示的知識が身につく可能性はありますか?
文法の説明を一切与えないでも、暗示的知識と明示的知識の両方が発達していくケースがあることがわかっています。つまり、学習環境や指導方法などは、身につく知識のタイプに影響しますが、いろいろな条件が組み合わさって、その結果、いろいろなタイプの知識が学習されると考えられています。
このように指導の効果に特化して探究する研究分野を、第二言語習得研究の一領域として、ISLA(Instructed Second Language Acquisition/教室での第二言語習得研究)と呼びます。
ISLA研究は、学習条件と身につく知識の因果関係を特定するうえで有効な研究手法を用いて、いろいろな知見をもたらしてくれます。
実際の外国語教育現場では、いろいろな学習条件が組み合わさって言語が学習されるので、因果関係を特定することは難しいです。そこで、さまざまな学習条件を統制したうえで、指導法の効果を推定しようと試みたりしています。
例えば、ラボ(実験室)環境で人工言語を学ばせる研究が多くありますが、そのようなラボ実験で得られた結果と、現実社会での学習の両方を統合して考えていくことが大切です。
―すると、子どもは、文法を説明されずに学ぶ場合であっても、明示的知識を身につけることができるのでしょうか?
子どもは、大人のように「ここに名詞が来て、次に来るのは動詞だから」というふうに洗練された明示的知識を披露することはできません。
でも、子どももことばに対する意識はあるのではないか、という見解があります。
例えば、あるイギリスの研究者は、小学校低学年から中学年ぐらいの子どものメタ言語意識(metalinguistic awareness)について調べています(Roehr-Brackin & Tellier, 2019)。メタ言語意識は、明示的知識ととても似ている概念で、明示的に学習するときに必要な言語分析的な能力、つまり明示的学習の適性に関係します。
このメタ言語意識は、小学生であっても、リテラシー(読み書きの力)とともに、母語への気づきと同様にどんどん発達していき、外国語を意識的に学習するときにも役立つ、というデータが出てきています。
ですから、子どもが完全に暗示的学習をするかというと、そうとは言い切れませんし、個人差もあるかもしれません。
最近は、4〜8歳くらいの子どもを対象とした研究で、メタ言語意識が意識的な学習において重要であることを示す結果が出てきましたが、幼い子どものデータを取ることは難しいので、現時点ではそれほど数が多くありません。まだ十分に明らかになっていませんが、とても興味深い研究領域だと思います。
―ことばに対する意識が子どものころから高まっていくのであれば、子どもだからと言って、意識的な学習がまったくできないわけではなさそうですね。
そうですね。小学生くらいの子どもで実験すると、何も説明しないでインプットを与えるだけよりも、「これはこういう意味だよ」と先に説明してからインプットを与えたほうが、成績が上がります。
このように、子どもであっても明示的学習のほうが効果は高まることを示した研究があるのですが、実験では1〜2週間という短い学習期間なので、このデータによって実際の子どもの学習を説明できるかどうかは難しいところです。
―では、学習環境や学習方法についてもう少し考えたいと思います。ことばを無意識に学ぶ能力にも個人差があり得る、というお話がありました。すると、暗示的学習だけで英語を身につけようとするのではなく、別の方法も組み合わせたほうが良いでしょうか?
暗示的学習の能力の個人差を埋めるために、どのように意識的な学習でサポートするかを考えたほうがいいのではないかと思っています。
この意識的な学習とは、意図を持った体系的な「練習(practice)」を組むことです。
心理学の分野では、適切な間隔で繰り返し復習することで記憶が定着する、ということがわかっているので、私もその知見を第二言語学習に応用して研究しています(Suzuki, 2023; Suzuki et al., 2019)。
例えば、子どもの英語学習ではフラッシュカードが使われることもありますよね。これをもっとシステマティックに行うことで効率的な学習につながると思います。
―効果的な練習を繰り返すことで学びやすくなるということですね。機械的なドリル練習に対しては否定的な見解もありますが、どのように考えていらっしゃいますか?
英語指導法の一つである「PPP」では、Presentation(提示)→ Practice(練習)→ Production(発信)という順序で英語を学びます。
この2番目のPractice(練習)で、機械的なドリル練習(穴埋め問題、並び替え問題、和文英訳などのパターン・プラクティス)だけですべての知識を覚える、という学び方だけでは、その後、自分の意見を述べたり発信したりできるようにはなりません。
例えば、単語のフラッシュカードを使って何回も単語を見聞きしたり、“How are you? ― I’m fine.” のような会話のせりふを何回も音読したりする練習がありますよね。
このようなドリル練習は、効率的に記憶に定着させることができるので重要ですが、コミュニケーションとは異なる活動なので、暗記するだけで終わってしまい、実際に使えるようにはならないんです。
ですから、「練習」をもっと柔軟に広い意味で考える必要があると思います。
―すると、どのような練習が重要でしょうか?
大事なことは、覚えた単語や文をうまく活用しながら自分が伝えたいことを発表する、先生やほかの生徒とやり取りをする、興味のある本を読む、というふうに、発展的に繰り返し練習することです。
例えば、「サッカーについて」というふうに、子どもが興味のあるテーマでドリル練習と学んだ知識を実際に使う練習を組み合わせることもできますよね。
日本でよく実践されている再話(Retelling)やシャドーイングなど、さまざまな練習を組み合わせたり、そういう練習の間にProductionを挟んだりする、というふうに、学習活動の内容や順番のバリエーションを増やしたほうがいいのではないかと思います。
―機械的なドリル練習は知識を覚えることに役立つけれど、その知識を使う練習もすることが大切、ということですね。
そうですね。PPPの理論的根拠は、スキル習得理論(Skill Acquisition Theory)(※2)です。PPPはよくTBLT(Task-Based Language Teaching/タスクに基づいた言語指導)(※3)の考え方と対立すると言われていますが、必ずしも対立するものでもないと考えています。
ドリル練習で覚えた知識を使う活動(タスク)があれば、「この単語は先週のフラッシュカードで出てきた!今日使ったからもっと覚えられた!」というふうに、練習を通じて「できる」と感じられるようになり、モチベーションが上がると思います。
日本のように教室で英語を学ぶ環境では、いきなりはじめからコミュニケーションを通じて学ぶよりも、「覚える」と「使う」をうまく組み合わせて、お互いの相乗効果を生み出すような授業をつくることも大事であり、先生の腕の見せ所なのではないでしょうか。
「覚える」と「使う」の割合はとても重要になってきますが、どれくらいの割合がいいかは、授業の実践を通じて、生徒、環境、授業の時間数、先生の指導法のレパートリーなど、さまざまな要因を考慮して決まるものだと思います。
例えば、大学生だったらTBLTの指導法(「使う」が中心)が効果的かもしれないけれど、小中学生の場合はどうなのか、というようなことを考慮する必要がありますよね。
第二言語習得の分野ではあまり研究されていないので、もう少し調べていきたいと考えています。
ー第二言語が上級レベルの学習者は明示的知識が自動化している、というお話がはじめにありました。すると、教室で明示的に学んだ文法知識も、練習を繰り返すことで、自動的に使えるようになる可能性があるでしょうか?
現在、文法を意識しながら使う練習をした結果、明示的知識が自動化して、最終的に暗示的知識になるのか、という練習の役割を脳科学的に調べているところです。
日本人の大学生を対象に、関係代名詞などの難易度の高い文法項目を、話す練習をしながら使えるようにする、というトレーニングを行う実験です。
第二言語習得の分野では、明示的知識が暗示的知識に変わるか、という議論(インターフェイス問題)が続いています。
ですから、トレーニング前後の脳活動の変化を調べることで、練習によって暗示的知識と遜色のないレベルの知識に到達できるのか、どのようなメカニズムで到達できるようになるのか、という点を明らかにしたいと考えています。
もし、それらの点が明らかになれば、はじめから暗示的知識を身につけることだけをゴールにする必要はなくなるかもしれません。
―これまでの研究結果から、日本のように日常生活で英語に触れることがない環境では、どのような指導・学習方法が大切だと思われますか?
まず前提として、ネイティブ・スピーカーのような暗示的知識をゴールにすることがどれだけ現実的か、という疑問があります。
ですから、意識的に学習した知識を素早く使える手続き的知識(完全に自動化する前段階)にする、ということが第一のゴール地点だというふうに考えることもできます。
すると、似たような語彙や文法をいろいろな状況で繰り返し使ったり集中的に使ったりする環境を整えることが一番重要なのではないかと思います。
暗示的学習と明示的学習のどちらかが効果的か、片方の学習方法だけでやったほうがいい、ということではなく、うまく組み合わせながら最適な条件をつくっていくことが重要なのではないでしょうか。
―教室で意識的に学んだ知識をいかに発達させるか、という考え方は、特に日本の英語学習者にとって、とても興味深いのではないかと思います。
そうですね。多くの人が義務教育課程の中で意識的に英語を学習し始める日本では、比較的受け入れられやすい考え方だと思います。
そして、それは案外、日本やアジア諸国だけの話ではないかもしれません。
日本と同じようなコンテクストで外国語を学ぶ人は世界中にたくさんいますよね。アメリカの人が大学生になってから初めてフランス語を学び始めたり、ヨーロッパの子どもが小学校でいろいろな外国語を学び始めたりします。
このように、週に3〜4時間の授業で外国語を学習するときには、意識的に学んだ知識を徐々に自動的に使えるようになっていく、というプロセスがあると思います。
ただ、知識を教えて使えるようにトレーニングするというような指導法が好まれない社会もありますし、社会的なコンテクストによって、多種多様な科学的知見をどのように考え、どのように活用するか、私も興味があるところです。
―最後に、今後の研究活動の目標について教えてください。
暗示的知識を目指すために一番適した指導法について研究することは大切ですが、それだけを研究していたら、おそらく、最適な学習環境を考えるうえで足りない部分が出てくるのではないでしょうか。
例えば、暗示的知識だけを目指そうとすると、学習効率が良くない、という側面があります。
第二言語習得では、暗示的知識だけではなく明示的知識も重要です。小中学生以降にどんどん発達していく認知的なメカニズムや意識的な学習の能力を活かす指導法についても研究を進めていかなければなりません。
第二言語習得のゴールを何とするかを研究が決めるものではありません。
さまざまな研究者が異なる立場で研究を進めていき、最終的に全体像をもっと把握することができれば良いなと思います。お互いに違うトンネルの中を進んでいても、そのトンネルの先と先が結びつくことがあるかもしれません。
そのような期待も抱きながら、「自動化」の観点から暗示的・明示的知識、練習の役割について調べていき、この研究分野に貢献したいと考えています。
日本の英語教育では、「先生が文法を説明して、機械的なドリル練習で覚えさせる」というスタイルの授業が伝統的に行われてきました。しかし近年は、日本人が英語を使えるようにならない原因の一つとして批判されることが多い指導方法です。
しかし、鈴木准教授の研究によると、従来の英語教育の問題点は、「文法説明」や「ドリル練習」そのものではなく、学習者が持っている知識が「文法について知っている」(明示的知識)で終わってしまっていたことです。
そして、そのような知識は、繰り返し使う経験を通じて自動的に使える「自動化された明示的知識」になれば、かなり高度なレベルで英語を使えるようになる可能性があることがわかりました。
実際のコミュニケーションでは、文法知識を完全に無意識に使えなくても、少ないエネルギーで素早く使うことができれば十分です。なぜなら、多少意識的に使っている知識があったとしても、ネイティブ・スピーカーと同等のパフォーマンスができるからです。
さらに、従来は「誰でもできる」、「子どもは得意」と言われていた暗示的学習も、個人差、年齢、指導方法など、さまざまな要因から影響を受ける可能性があり、どのような条件であれば効果的になるかはまだ十分に明らかになっていません。
よって、ネイティブ・スピーカーが無意識にことばを学んでいて、意識せずにことばを使いこなせているからと言って、同じような暗示的学習で暗示的知識を目指す必要はない、と考えることができます。
限られたインプットと時間で英語を学ばなければならない日本では、まずは「明示的知識の自動化」を一つ目のゴールにして、明示的学習、暗示的学習、知識を覚える練習、知識を使う練習をどのように組み合わせれば良いかを明らかにすることは、とても重要な研究課題であると考えられます。
(※2)宣言的知識(知っていること)を自動的に使えるスキルを習得して維持するためには、繰り返し練習することが重要であるという考え方(DeKeyser, 2020)。
(※3)特定の目的や目標を達成するために言語を使う活動(タスク)を通じて学習させる方法(赤松, 2018)。
【取材協力】
鈴木 祐一 准教授(神奈川大学 国際日本学部 国際文化交流学科)
<プロフィール>
専門は、第二言語習得、外国語教育。効果的な繰り返し学習に必要な条件(特に学習スケジュール)、外国語学習の熟達化を支える認知的基盤(明示的知識、暗示的知識、自動化の発達)、外国語学習における個人差(言語適性)の役割などをテーマに研究を行う。メリーランド大学カレッジパーク校にて博士号(第二言語習得)取得。現職のほか、東北加齢医学研究所共同研究員、高校の英語教育改善を支援するプロジェクト「Sherpa」のメンバーとしても活動している。また、Studies in Second Language Acquisitionなど国際学術誌の編集委員を務める。
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