日本の子供たちが、英語を身につけて ミライに羽ばたくために。
2025.07.07
今回レビューした主な論文:
Dewaeleほか著「外国語の授業における楽しさは、不安や退屈さに打ち勝ち、英語を外国語として学び始めた1年目でスピーキング力を向上させる」(2024年発表)
Dewaele, J.-M., Guedat-Bittighoffer, D., & Dat, M.-A.(2024).Foreign language enjoyment overcomes anxiety and boredom to boost oral proficiency in the first year of English foreign language learning.International Journal of Applied Linguistics, 1–16.
https://doi.org/10.1111/ijal.12607
レビュー著者:Paul Jacobs(IBS)
翻訳:Yuri Sato (IBS)
まとめ
1.ポジティブ感情は外国語の学習効果を高める: 外国語の授業に楽しさがあれば、それが不安や退屈さによるネガティブな影響を上回り、子どもの学習者のスピーキング力向上につながる可能性がある。
2.教師が果たす役割は極めて大きい: 外国語の初級学習者の場合、教師に対する感謝の気持ち、つまり教師に対して面倒見の良さ、励まし、親しみやすさを感じることがスピーキング力の向上と最も強く関係していたことがわかりました。
3.心のウェルビーイングはすべての人にとって大切: 生徒と教師、両方の心のウェルビーイングを第一に考える教室文化を育てることが不可欠。ポジティブ感情が生まれる環境は、学習者の学業においてプラスになるだけでなく、全体的な成長とレジリエンスの向上を後押しする。
みなさんの学生時代を振り返ってみてください。外国語の教室で座っていたときのことを思い出せるでしょうか?どういうふうに感じましたか?心がワクワクしてやりがいを感じる体験でしたか?それとも、退屈さや不安な気持ちになるような感じでしたか?そういう感情は、あなたのパフォーマンスにどう影響したでしょうか?
私たちは、教師として、また親として、よく指導の仕組みに注目します。つまり、どのような方法で教えるか、どのような教材を使うか、どのようなカリキュラムにするか、ということです。しかし、学習において人の感情がどのようになるかを見落とすこともあります。感情は、どのように情報を処理するか、そして最終的には、どうすれば学習がうまくいくかを方向づけます。教師は、生徒に学ぶことを楽しんでほしいと思っていますよね。では、「楽しい」というポジティブな感情は、実際に学習成果にどの程度影響するのでしょうか?授業中の「楽しい」という感覚は、本当に退屈さや不安によるネガティブな影響に打ち勝つことができるのでしょうか?
このような疑問は、ポジティブ心理学(楽しさ、感謝、楽観などのポジティブ感情がどのようにウェルビーイングや成功をもたらすかを研究する分野)でも第二言語習得(P. MacIntyre & Gregersen, 2012)でも、研究の中心となっています。この記事でご紹介する研究論文では、主に下記二つの疑問について調べられました。
1. ポジティブ感情とネガティブ感情は、英語の初級学習者のスピーキング力向上にどのような影響を与えるか?
2. ポジティブ感情の中では、個人的な楽しさ、社会的な楽しさ、教師に関連した楽しさのうち、どの側面が学習成果に最も強く影響するか?
このような感情のダイナミクスを理解することで、学力だけでなく心のウェルビーイングも高めるような学習環境をもっと整えられるように、教師や親たちを手助けすることができます。
今回ご紹介する研究は、ポジティブ感情である「外国語の授業における楽しさ(Foreign Language Enjoyment/FLE)」(以下、「楽しさ」)とネガティブ感情である「外国語の授業における不安(Foreign Language Classroom Anxiety/FLCA)」 (以下、「不安」)と「外国語の授業における退屈さ(Foreign Language Classroom Boredom/FLCB)」(以下、「退屈さ」)が、英語の初級学習者のスピーキング力に及ぼす影響について調べました。対象は、フランス在住で英語の初級学習者159名(11歳)。外国語として英語を学ぶ1時間の授業に週4回参加しました。生徒たちのスピーキング力は、面接式の口頭能力試験「オーラル・プロフィシェンシー・インタビュー(Oral Proficiency Interview)」(以下、「OPI」)の手法で、学年度中に2回評価されました。1回目のインタビューは授業が始まって1カ月後、2回目のインタビューは学年度末に実施。感情要因は、学年度に入って6カ月後に測定されました。6カ月後とすることにより、生徒たちが授業に慣れる時間を確保し、感情に関する質問票の回答が一貫性のある、かつ自分の経験に基づいたものになるようにしました。
感情がスピーキング力にどのように影響したかを評価するため、OPIのスコアを生徒の「楽しさ」、「不安」、「退屈さ」のレベルとともに統計的に分析。これらの感情は、第二言語習得(SLA)の分野で広く研究されてきており、すでに確立されているアンケート調査の質問票によって測定されました。これらの質問票を用いた調査結果により、生徒が経験した感情と外国語学習の成果、動機づけ、生徒のウェルビーイングが関連づけられました(Botes et al., 2020, 2021) 。
「楽しさ」は、外国語の授業で楽しさや創造性、他者とのポジティブな関わり合いがあることを示し、主な要素が三つあります(J.-M. Dewaele & Macintyre, 2016)。1)個人的に感じる楽しさ、2)社会的に感じる楽しさ、またはクラスメートと関わり合いながら感じる楽しさ、3)教師に対する感謝の気持ち(Botes et al., 2021)です。一方、「不安」は、授業中に生じる可能性のある不安や恐れを包み、うまくいかなかったときのリスクが大きいような活動の間に変動します(Gkonou et al., 2017) 。「退屈さ」は、脳の覚醒レベルが低いこと、または活性化レベルが低いこととして定義されていて、難しすぎるタスクか簡単すぎるタスクの場合によく生じます(Li et al., 2023) 。
最終データを収集した学年度末には、研究者たちがさまざまな変数(OPIのスコア、「楽しさ」・「不安」・「退屈さ」の評点)について相関分析と回帰分析を行いました(くわしい説明は下記の「結果」セクションをご参照ください)。そして、感情要因がその学年度を通じて生徒のスピーキング力の向上にどのように貢献しているかを調べました。
相関分析の結果、三つの感情(楽しさ、不安、退屈さ)は、生徒たちの英語スピーキング力のスコアに統計的に有意な影響を及ぼしていたことが明らかになりました。「楽しさ」のレベルが高い生徒はOPIのスコア(スピーキング力)も高い傾向があり、「不安」と「退屈さ」のレベルが高い生徒はOPIのスコアが低い傾向が見られました。
相関分析では、それぞれの感情タイプがOPIスコアに与える影響について個別に調べられました。一方、回帰分析は、三つの感情要因をすべて一緒に分析した場合に、どの感情がスピーキング力のスコアに最も強い影響を与えるかを理解するために用いられました。回帰分析の結果、生徒が「楽しさ」、「不安」、「退屈さ」という三つの感情をすべて持っている場合、OPIスコアに統計的に有意な影響を及ぼす感情は「楽しさ」(ポジティブ感情)のみであることがわかりました。つまり、楽しさが感じられる場合、退屈さや不安は外国語のスピーキング力向上にあまり影響しないということです。その学年度を通じて、外国語の授業における「楽しい」という感情が、不安や退屈さによるネガティブな影響に打ち勝ちました。
最後に、研究者たちは、「楽しさ」の3分類のうち、どれが学年度を通じたスピーキング力の向上を予測できるかを調べました。「教師に対する感謝の気持ち」が唯一の重要な予測因子であることを発見しました。つまり、今回の生徒たちには、教師が授業中に醸し出す態度や雰囲気が最も大きな影響を与えているということです。
ポジティブ感情である「楽しさ」は、フランス在住11歳の生徒たちにおけるスピーキング力の高さを予測する最も強い要因でした。不安・退屈さというネガティブ感情は、スピーキング力にネガティブな影響を与えることが示されましたが、生徒がポジティブ感情も持っていれば、ネガティブ感情の影響は打ち消されました。
外国語学習においてポジティブ感情が重要な役割を果たすことを指摘する研究はほかにも数多くあります(J.-M. Dewaele, 2019; Fresacher, 2016; Oxford, 2016b)が、今回ご紹介する研究はその一例です。
これはとりわけ重要な点ですが、外国語の指導や一般的な教育は、学業成績だけではなく、むしろ生徒の全人的な成長に重点を置くべきであり、その中には生徒の心のケアも含まれるべきです。つまり、共感力、忍耐力、エージェンシー(主体性)と自律性、キャラクター・ストレングス(性格の強み)、自尊心を育むということです(Oxford, 2016a) 。思い切って言ってしまえば、私たちは皆、自分の子どもたちや生徒たちに対してこのような資質を望んでいます。ですから、このタイプのポジティブな学習環境づくりを促す要素を理解することは、教師や親にとって貴重な情報源となります。
教師の役割
教師に対する感謝の気持ちは、生徒のスピーキング力のスコア向上を促すうえで最も重要な役割を果たすことが示されました。つまり、学習成果に最も強い影響を与えた要素は、クラスメートでもなく、生徒個人の内発的動機づけでもなく、教師だったということです。アンケート調査では、教師の励まし、親しみやすさ、面倒見の良さをどれくらい感じているかを1~5の5段階で評価するよう生徒に依頼しました。生徒を励ます教師とは、生徒が学べるように正の強化(生徒が望ましい行動をしたときに生徒にとって好ましい刺激を与える)を行う教師のことです。親しみやすい教師とは、通常は、温かく身近に感じられるような学習環境をつくる教師のことです。最後に、面倒見の良い教師とは、生徒が難しいことを克服して自信をつけられるように積極的に手助けする教師のことです(Botes et al., 2021; J.-M. Dewaele & MacIntyre, 2014) 。したがって、教師はこれら三つの資質を伸ばすことを目標とすることができます。
ほかの研究では、教師がどのような方法で生徒の感情面の特徴・属性に影響を与えるかが調査されてきました。英語を外国語として学んでいるスペイン人学生210人を対象としたある研究では、生徒が感じる「楽しさ」を最も強く予測する因子が教師の親しみやすさでした。同時に、明らかに厳しい教師、授業中にほとんど英語を使わない教師、そして若い教師は、生徒が感じる「不安」のレベルを高めていました(J. Dewaele et al., 2019)。生徒の「不安」感が授業中に英語をあまり使わない教師によって引き上げられたというこの結果と一致し、教師が学習対象の言語を頻繁に使うことは、生徒のコミュニケーション意欲を促すポジティブ感情と結びつけられました(J.-M. Dewaele, 2019; J.-M. Dewaele & Dewaele, 2018) 。これは、英語だけを使って授業を行う方針が実施されるべきだということを意味するものではありません。外国語の授業はその外国語が使われるように働きかけるべきであり、教師がそのような態度のお手本となると、それが生徒にもポジティブに伝わる、という考え方とより関係しています。同様に、もし授業で使われている言語を生徒が理解できなければ、退屈さや不安が高まるでしょう。
介入の方法
必然的に、授業に積極的に参加する生徒もいれば、そうではない生徒もいます。外国語学習と感情介入に焦点を当てた研究は数が限られていますが、そのいくつかをここで紹介します。介入研究に基づく活動では、詩(Piasecka, 2016)、音楽、笑い、感謝の気持ち(Gregersen et al., 2016)を活用すること、そして他者を手助けすることで自己中心的な考えから離れること(Murphey, 2016) が、外国語の授業でポジティブ感情を高めるのに役立つ方法として報告されています。これらの方法は、楽しく、安全で、ポジティブな教室環境づくりを促します。そして、適切な難易度の活動や、情報・メッセージを伝え合うコミュニケーション活動と結びつければ、生徒は外国語の授業でうまく上達するでしょう。
これは決して、教師が重視すべきは心地良い指導環境をつくることだけだ、という意味ではありません。研究に基づいた教授法、質の高い言語インプット、明確な評価基準はすべて必要です。しかしながら、指導においては生徒の感情も一定の役割を担っていることもまた強調されるべきであり、今後の教員研修で重点が置かれるべき点です。
「楽しさ」のダイナミックな性質
今回ご紹介した研究は、英語の初級学習者に焦点を当てたものですが、感情が外国語学習に与える影響、その中でも特に「外国語の授業における楽しさ」の影響は、生徒が外国語を身につけていく道のりで変化する可能性を認識しておくことが重要です。研究によると、教師に対する感謝の気持ちやクラスメートとの関係性など、「楽しさ」を高める要因は時間の経過とともに移り変わる可能性があり、より上級の学習者においては、ソーシャル・ダイナミクス(他者との関わりで互いに影響し合うこと)や内発的動機づけがより強い影響力を持つようになることが示唆されています(J.-M. Dewaele & Dewaele, 2017) 。このことは、今回ご紹介した研究では初級学習者の生徒にとって教師の影響が重要であったとはいえ、外国語学習における感情がどのようになるかは、同じ生徒であっても数年後にはかなり異なる可能性があることを示唆しています。このような感情の影響がどのように変化していくかを理解することは、外国語学習者の長期的な感情の軌跡を解明するうえで、極めて重要な一歩となります。
まとめると、今回ご紹介した研究結果では、外国語の授業における感情、その中でも特に「楽しさ」が初級学習者のスピーキング力の伸びを方向づけるうえで重要な役割を果たしていることが浮き彫りになりました。不安や退屈さといったネガティブ感情が上達の妨げになる可能性がある一方で、教師に対する感謝の気持ちや教室内のダイナミクスを通して培われるポジティブ感情の存在は、ネガティブ感情の影響を緩和して言語発達を促すことができます。教育者として、生徒をサポートし、魅力的で、かつポジティブ感情が生まれるような環境づくりを進めることは、従来の指導法と同じくらい外国語学習にとって極めて重要だと認識することが肝要です。
ただし、教師自身は非常に大きなプレッシャーにさらされることが多く、要求されることがますます増えている教育環境の中でストレスや燃え尽き症候群に直面している、ということを認めることも等しく重要です。教師がネガティブ感情に押しつぶされてしまうと、生徒たちが成長するために必要なポジティブ感情の環境を養うことが難しくなります(Gkonou et al., 2020) 。したがって、教師の心のウェルビーイングに重点を置くことは、教師個人にとってプラスになるだけでなく、生徒の学業と心の成長を両方サポートする教室環境をつくるためにも不可欠です。
■関連記事
「ことば」という枠を超えた大切なもの:感情が外国語学習とコミュニケーションに与える影響とは 〜Jean-Marc Dewaele教授インタビュー(前編)〜
Botes, E., Dewaele, J., & Greiff, S. (2021). The Development and Validation of the Short Form of the Foreign Language Enjoyment Scale. The Modern Language Journal, 105(4), 858–876.
https://doi.org/10.1111/modl.12741
Botes, E., Dewaele, J.-M., & Greiff, S. (2020). The Foreign Language Classroom Anxiety Scale and Academic Achievement: An Overview of the Prevailing Literature and a Meta-analysis. The Journal for the Psychology of Language Learning, 2(1), Article 1.
Dewaele, J., Magdalena, A. F., & Saito, K. (2019). The Effect of Perception of Teacher Characteristics on Spanish EFL Learners’ Anxiety and Enjoyment. The Modern Language Journal, 103(2), 412–427.
https://doi.org/10.1111/modl.12555
Dewaele, J.-M. (2019). The Effect of Classroom Emotions, Attitudes Toward English, and Teacher Behavior on Willingness to Communicate Among English Foreign Language Learners. Journal of Language and Social Psychology, 38(4), 523–535.
https://doi.org/10.1177/0261927X19864996
Dewaele, J.-M., & Dewaele, L. (2017). The dynamic interactions in foreign language classroom anxiety and foreign language enjoyment of pupils aged 12 to 18. A pseudo-longitudinal investigation. Journal of the European Second Language Association, 1(1), Article 1.
https://doi.org/10.22599/jesla.6
Dewaele, J.-M., & Dewaele, L. (2018). Learner-internal and learner-external predictors of Willingness to Communicate in the FL Classroom. Journal of the European Second Language Association, 2(1).
https://doi.org/10.22599/jesla.37
Dewaele, J.-M., & Macintyre, P. (2016). Foreign Language Enjoyment and Foreign Language Classroom Anxiety. The right and left feet of FL learning? In P. MacIntyre, T. Gregersen, & S. Mercer (Eds.), Positive Psychology in SLA (pp. 215–236).
https://doi.org/10.21832/9781783095360-010
Dewaele, J.-M., & MacIntyre, P. D. (2014). The two faces of Janus? Anxiety and enjoyment in the foreign language classroom. Studies in Second Language Learning and Teaching, 4(2), 237–274.
https://doi.org/10.14746/ssllt.2014.4.2.5
Fresacher, C. (2016). 15 Why and How to Use Positive Psychology Activities in the Second Language Classroom. In P. D. MacIntyre, T. Gregersen, & S. Mercer (Eds.), Positive Psychology in SLA (pp. 344–358). Multilingual Matters.
https://doi.org/10.21832/9781783095360-016
Gkonou, C., Daubney, M., & Dewaele, J.-M. (2017). New Insights into Language Anxiety: Theory, Research and Educational Implications. Multilingual Matters.
Gkonou, C., Dewaele, J.-M., & King, J. (Eds.). (2020). The emotional rollercoaster of language teaching. Multilingual Matters.
Gregersen, T., MacIntyre, P. D., & Meza, M. (2016). 6 Positive Psychology Exercises Build Social Capital for Language Learners: Preliminary Evidence. In P. D. MacIntyre, T. Gregersen, & S. Mercer (Eds.), Positive Psychology in SLA (pp. 147–167). Multilingual Matters.
https://doi.org/10.21832/9781783095360-007
Li, C., Dewaele, J.-M., & Hu, Y. (2023). Foreign language learning boredom: Conceptualization and measurement. Applied Linguistics Review, 14(2), 223–249.
https://doi.org/10.1515/applirev-2020-0124
MacIntyre, P., & Gregersen, T. (2012). Emotions that facilitate language learning: The positive-broadening power of the imagination. Studies in Second Language Learning and Teaching, 2(2), Article 2.
https://doi.org/10.14746/ssllt.2012.2.2.4
Murphey, T. (2016). 14 Teaching to Learn and Well-Become: Many Mini- Renaissances. In P. D. MacIntyre, T. Gregersen, & S. Mercer (Eds.), Positive Psychology in SLA (pp. 324–343). Multilingual Matters.
https://doi.org/10.21832/9781783095360-015
Oxford, R. L. (2016a). 2 Toward a Psychology of Well- Being for Language Learners: The ‘EMPATHICS’ Vision. In P. D. MacIntyre, T. Gregersen, & S. Mercer (Eds.), Positive Psychology in SLA (pp. 10–88). Multilingual Matters.
https://doi.org/10.21832/9781783095360-003
Oxford, R. L. (2016b). Powerfully Positive: Searching for a Model of Language Learner Well-Being. In D. Gabryś-Barker & D. Gałajda (Eds.), Positive Psychology Perspectives on Foreign Language Learning and Teaching (pp. 21–37). Springer International Publishing.
https://doi.org/10.1007/978-3-319-32954-3_2
Piasecka, L. (2016). Activating Character Strengths Through Poetic Encounters in a Foreign Language—A Case Study. In D. Gabryś-Barker & D. Gałajda (Eds.), Positive Psychology Perspectives on Foreign Language Learning and Teaching (pp. 75–92). Springer International Publishing.
https://doi.org/10.1007/978-3-319-32954-3_5