ワールドファミリーバイリンガルサイエンス研究所

日本の子供たちが、英語を身につけて ミライに羽ばたくために。

2020.05.26

日本の乳幼児家庭における映像を活用した英語学習環境づくり —情報の意味づけ、応答的なやりとり、繰り返し視聴—

日本の乳幼児家庭における映像を活用した英語学習環境づくり —情報の意味づけ、応答的なやりとり、繰り返し視聴—

日本の乳幼児家庭における映像を活用した英語学習環境づくり —情報の意味づけ、応答的なやりとり、繰り返し視聴—

 

ポール・ジェイコブス

和訳:佐藤有里

ワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(IBS)

 

Creating an English language learning environment in the Japanese home through video viewing for infants and toddlers:

Social meaningfulness, social contingency and repetition

 

Paul Jacobs

Translated by Yuri Sato

World Family Institute of Bilingual Science (IBS)

 

画像素材:PIXTA

 

【要旨】

日本では、バイリンガルでない親でも家庭で映像メディアを活用することによって子どもをバイリンガルに育てることができるのだろうかと思い巡らす親が多いが、通常3歳未満の乳幼児は映像メディアからは学習できないという研究報告がされてきた。

その真偽を探るために、本論文は、3歳未満の乳幼児が映像メディアから学習できる条件について調査した研究結果の概説を目的とする。主に発達心理学の分野における研究を選び、各研究結果を比較し再考察した。

これらの研究結果により、社会的な手がかり(例:親と一緒に映像を見ること、応答的なやりとりを含む映像内容であること)と視聴の繰り返しは、どちらも確実に重要な要素であることが明らかになった。これらの条件が揃えば、親が目標言語を話さない場合であっても、乳幼児はその言語について学習できる可能性がある。

それらの条件を子どもの言語学習に適用した場合の長期的な効果については、さらなる長期的研究によって追跡調査を行う必要がある。

 

【キーワード】

社会的有意味性、社会的随伴性、社会的相互作用、言語学習、映像メディア、幼児、乳児、乳幼児、記憶

 

 

[Abstract]

Many parents in Japan ponder over the possibility of non-bilingual parents raising a bilingual child in the home environment using visual media. However, it has been reported that children under 3 generally are unable to learn from screen media. Therefore, the purpose of this paper is to review research outcomes that examine the conditions in which young children (under 3 years old) are successful in learning from screen media. Studies are selected largely from the developmental psychology field and results are compared and summarized. Socially relevant cues (i.e. watching the content with parents; or watching content that is contingent to the child) and repeated exposure to educational content were both consistent factors that emerged from the research. When these conditions are met, even if the parents don’t speak the target language, young children have a chance to learn something new. Further research should conduct longitudinal studies to understand the long-term effects when children apply these learning conditions to language learning.

 

[Key Words]

Social Meaningfulness, Social Contingency, Social Interaction, Language Learning, Screen Media, Toddlers, Infants, Memory

 

序文

世界各国には、子どもの第二言語習得のため、まずは親が家庭で二つの言語を乳幼児に話すことから始めるバイリンガルの家庭も多い。日本語のみを話す日本のモノリンガル家庭の場合、子どもを第二言語に接触させるためには工夫をしなければならない。

映像や音声、おもちゃ、そのほか多様な技術を活用した教育プログラムを試す親もいる。2018年時点のApple Storeには20万以上の教育アプリがあり1)、第二言語習得に関する研究分野では、早期からの学習にはメリットがあることが知られている2)

                                                                                             

発達的側面から見た早期言語学習の効果

一般的に、子どもは発達の成熟段階に合わせて第二言語を学習することが最も効果的であると考えられている。この理由については、研究者によって見解が分かれる。

ある研究者らは、「臨界期仮説」3), 4), 5) を根拠として、学習効果の主な要因が学習開始年齢にあると考える。一方、第二言語習得における臨界期の存在を否定する研究者もいる6)

より早い年齢から学習し始めて第二言語への接触量が増えることを要因として挙げる研究者もいれば7)、異なる複数の理論を融合させて考察する研究者もいる8。このように異なる見解が存在するものの、子どもの発達段階と学習環境、二つ要素が相まって組み合わされば、早い年齢から第二言語学習を開始した場合の学習成果に良い影響を生む可能性が高い9),10)

これらの先行研究からは早期からの第二言語学習が効果的であるという見解はほぼ一致しており、子どもが乳幼児期から英語学習を開始する場合に最適な学習条件を知ることは、日本の家庭にとって有益である。

 

乳幼児の映像学習における難しさ

子どもは社会との関わりを通じて学習することが最も効果的であり、社会的環境が言語の発達やそのほか多数の脳神経ネットワークの発達を促すことは先行研究によって明らかになっている11),12)。乳幼児期の学習に関する初期の理論では、乳幼児は大人やほかの人とのやりとりでしか新しいことを学習できないと言われていた(Vygotsky, 1978)。

例えば、生後18カ月〜20カ月の幼児がある物の名前を音声で聞かされたとき、大人と一緒に聞いたグループのほうが一人で聞いたグループよりも理解度が極めて高かった、という研究結果が示されている13)。画面上の映像には社会的側面が不足(deficit)し、記憶処理能力が十分に発達していない3歳未満の乳幼児は映像から学習することができない、と多くの研究者が考えてきた11), 14), 15), 16), 17)

Anderson and Pempek(2005)18) は、3歳未満の乳幼児が映像から学習できないことを「video deficit」という用語で説明した。乳幼児は、画面上で学習した情報をほかの状況(自分が存在する現実世界)に移して当てはめる(transfer)ことが難しく、「transfer deficit」とも呼ばれる14)

これらの研究では、対面でのやりとりと映像視聴、2種類の学習条件のうち、いずれかの条件で乳幼児に学習させ、各条件の学習効果を調べる方法が大多数である。2種類の学習条件を公平に比較した場合、対面でのやりとりを経験した乳幼児のほうが優れた学習成果を出したという結果が報告されている。先行研究によると、ある状況で学習した情報をほかの状況に移すことが難しい理由は複数ある19),20), 21)

「transfer deficit」の背後にある論理は、大まかに要約すると、乳幼児が画面上の映像を見て学習するためには、あらゆる形式の情報を脳内で一時的に保持しながら処理できるようになっていなければならない、つまり、脳内にワーキングメモリ(作業記憶)がなければならない、ということである。

例えば、乳幼児が映像の内容を学習対象として認識するには、その内容とそこに組み込まれた教育目標(例えば言語学習)のそれぞれが別の情報として脳内に保持される必要がある。同時に、画面上で表現されている状況(映像)は、現実世界(自分の周囲に実在するもの)と関連づけられなければならない。

初めて視聴する映像の場合、乳幼児が多様な形式の情報を脳内のワーキングメモリに保持することは困難になる20), 22)。乳幼児は、映像の世界で見ているか現実世界で見ているかどうかにかかわらず、目の前にある学習対象物を認識するためには十分な量のインプットを必要とする23)

つまり、乳幼児が画面上の映像から取り出した情報を理解するためには、より単純化された情報を繰り返しインプットされる必要がある24), 25)。このように、乳幼児が映像から学習するには障壁がある。しかし、この不利な状況を克服するために極めて重要となる手段、そして、家庭で実践するための実用的な方法も存在する。

 

本論文の目的

本総説論文では、親が目標言語を話さない家庭であっても、乳幼児に映像メディアを視聴させて英語学習環境をつくろうとすることが現実的なのかどうかを検討する。

本論文は、主に西欧諸国で行われた複数の学術分野における先行研究を再考察して得た知見を子ども一般に適用する。それら先行研究の大多数は、発達心理学の分野であり、0〜3歳の乳幼児が映像から学習できることを示す関連研究、および、「video deficit」を克服する方法についての研究結果とその関係性について概説する。

最後に、日本在住の家庭を対象とした実用的な方法を述べて結論とする。

 

概念の定義

3歳未満の乳幼児は、適切な学習条件が揃えば、教育映像から学習することができる。複数の先行研究結果で一致している学習条件は、図1が示す通り、「社会的有意味性」(social meaningfulness )や「社会的随伴性」(social contingency)など、子どもと他者の関わりによる相互作用である。

「社会的有意味性」は、画面外(例:養育者と一緒に映像を見る)で生じる有意味性と、画面上(例:映像に登場するキャラクターとの擬似社会的な関係性)で生じる有意味性がある。擬似社会的な(パラソーシャル)関係性とは、子どもが画面上のキャラクターや人物に対して感じるつながりのことである。

「社会的随伴性」[1]は、ビデオ通話技術を使ってリアルタイムで画面越しに相手とやりとりすることで生じる随伴性と、教育映像内でのキャラクター同士のやりとりを見ることで生じる随伴性がある。おもちゃを活用したり子どもが慣れ親しんでいる場面設定を見せたりすることは、社会的な有意味性や随伴性を促進させる。

社会的有意味性や社会的随伴性といった要素は、映像視聴の繰り返しと相まって、乳幼児が映像で学習する際の不利な条件を克服することに役立つ。もし、乳幼児が映像学習における困難を克服でき、映像を活用した早期英語学習環境を子どもに与えられるのであれば、これらの知見は、子どもの英語学習を早い年齢から開始させることを望む日本の家庭にとって有益である。

[1]「social contingency」が表す概念は、学術分野によっては「social interaction」と呼ばれる。本論文においては、この二つが区別されているため、前者を「社会的随伴性」、後者を「社会的相互作用」と訳した。

 

図|映像学習を促進させる社会的仕組み

図1 映像学習を促進させる社会的仕組み

 

 

Image|Social mechanisms promoting learning from 2D screens

Figure 1. Social mechanisms promoting learning from 2D screens

 

1. 言語学習を促進させる社会的な手がかり

 1.1. 社会的有意味性と社会的相互作用

社会的有意味性は、キャラクターや人物、場面設定や体験内容が子どもにとって慣れ親しんだものであるとき、そして、子どもの日常生活や身近な周囲環境に関連づけられるものであるときに生じる。これらの概念を伴った映像やそのほかデジタル・メディアは、低年齢の子どもに対しても、学習を手助けすることができる。

具体的には、映像から離れた現実世界(画面外)と映像内の世界(画面上)において、子どもに映像で見たものを自分にとって意味がある情報として感じさせることができる。

 

1.1.1. 画面外で生じる社会的有意味性 – 共同視聴 –

Krcmar(2010)26)  が行った研究では、乳幼児が無作為に二つのグループに分けられた。見知らぬ人が登場する映像を見るグループと母親が登場する映像を見るグループである。

そして、社会的有意味性が学習に与える効果が調べられた。結果、画面上の姿ではあるものの、母親が登場する映像を見た子どもの学習成果のほうが優れていた。

Krcmarは、画面上に映し出された内容が日常生活において何らかの意味をもっていれば、乳幼児は「video deficit」を克服して映像から学習することができる、と説明した。

この場合、母親は既知の人物であるため、信用される。信用性や信頼性は、乳幼児が注意を向けて学習する対象を判断するために重要な要素である。

見知らぬ人物から学習する場合は、その人物からの学習を乳幼児期から始めていれば、相手が信用できる人物かどうかを見分けることができる27), 28)。乳幼児は、相手の表情(うれしい、悲しいなどの感情表現)や情報の信頼性、親からの後押しを頼りにして相手を信用できるかどうかを決める29)

Krcmar(2010)26) も認めているように、すべての母親が自分の子どものために教育映像や教育番組に登場することはできない。それでも、この知見は、興味深い方向性を指し示す。

それは、家庭で映像やそのほかデジタル・メディアを使って乳幼児に学習させる場合、親はどのような役割を果たせるか、ということである。親は、教師の役割をするのではなく、単に子どもと一緒に映像を見ること(共同視聴)で学習を支援できる30), 31)

共同視聴を構成する要素は、共同注意、視線の方向づけ、身体的な模倣である。

最近の研究では、生後28.2カ月〜32.3カ月の幼児を対象に、新しい語彙を映像から学習する能力が調べられた。同時に、共同視聴(共同注意)と、後述の社会的随伴性のあるやりとりが幼児の学習に与える効果も観察された32)

具体的には、親との共同視聴と社会的随伴性のあるやりとり(子どもの誤りに対して相手がそれを修正するための個人的なフィードバックをする)に関して、これら二つの要素のうち、どちらのほうが映像からの語彙学習を促進させるか、ということである。すべての子どもが、親が隣に座っている状態で、映像に登場する人物から指示を受けながら語彙を覚えるための練習を行った。

あるグループの親は、映像に登場する人物の指示に従い、共同注意、視線の方向づけ、身体的な模倣を含め、子どもの手本となった(親との共同視聴あり)。もう一つのグループの親は、子どもの隣に座り、書類の記入作業に集中した(親との共同視聴なし)。

映像に登場する女性は、「よくできました」、「すごいね」など、子どもの反応に連動しない一般的なフィードバックを示すか(映像の社会的随伴性なし)、その場の状況に応じてリアルタイムに子どもの反応と連動するフィードバックを伝える(映像の社会的随伴性あり)ように指示されていた。

これらの変数に基づき、以下のように4種類の学習条件が設けられた。

 

条件1.

親との共同視聴あり

+ 映像の社会的随伴性あり

 

条件2.

親との共同視聴あり

+ 映像の社会的随伴性なし

 

条件3.

親との共同視聴なし

+ 映像の社会的随伴性あり

 

条件4.

親との共同視聴なし

+ 映像の社会的随伴性なし

 

「映像の社会的随伴性あり」の場合、子どもはSkypeのようなライブ・ビデオ通話で映像を見る。一方、「映像の社会的随伴性なし」の場合、子どもは事前に録画された映像を見る。

このような方法で、「映像の社会的随伴性あり」の学習条件は、子どもに対して直接リアルタイムに正確な反応を示すことで社会的随伴性が生じるようにコントロールされた。

結果、親が積極的に共同視聴を行った学習条件1と2の子どもは、新しい語彙を学習した。親の共同視聴と映像の社会的随伴性の両方を兼ね備えた学習条件1の子どもは、最も正確に語彙を学習することができた。

しかしながら、手本となる親の共同視聴がなかった学習条件の子どもは、社会的随伴性がある映像であるにもかかわらず、学習した語彙の数が少なかった。幼児は、特に画面上に社会的な手がかり(相手の表情や反応、行動など)がある場合、親から手本を示されることによって、画面上の情報を習得するべき新しいことばとして認知するようである。

親は、子どもと一緒に映像を視聴する際、ことばは使わず、映像で見た内容を模倣し、子どもの注意を対象物に向けさせただけであった。しかし、画面上に映し出されている内容と一致する動作や、子どもと画面との間で動いていた親の視線は、子どもの学習に役立っていた。

幼児は、親を手がかりとして、その情報が自分に向けて発信されたものであること、画面上の人物が信頼できる相手であることを理解する。

この研究によって、画面外で生じる社会的有意味性には、別の側面がもう一つあることもわかる。映像に登場する物体やおもちゃは、画面上で見せる前に慣れさせることが重要である。

この研究に参加した幼児は、語彙を学習する対象物に手で触れたり遊んだりする機会が事前に与えられており、画面上の出来事を現実世界の出来事に移して当てはめるうえでの困難を克服することに役立った33)。事前におもちゃに親しんでいたため、画面上の世界と現実の世界を結びつけやすかった可能性がある。

しかし、依然として、親の介在や社会的随伴性がない場合には、映像から学習した語彙の数が比較的少なかった。

この実験方法では、二つの要素が組み合わさることによって幼児の映像学習が促進されることが証明された。親が子どもの手本となること、そして、映像に登場する人物に社会的随伴性のある行為が見られることである。

画面外で生じる社会的有意味性が果たす役割は、明らかに有効である。では、画面上に映し出される内容が社会的有意味性をもたらす要因についての先行研究はあるのだろうか。

 

1.1.2. 画面上で生じる社会的有意味性 – 擬似社会的な関係性 –

画面外で信用性の高い他者との間に生じる相互作用が乳幼児の映像学習を支えているのであれば、よく見るテレビ番組に登場する特定のキャラクターに対して親しみを感じる擬似的な関係性は、どのように学習過程に影響するのだろうか。

親が子どもと一緒に映像を視聴するとき、一般的には、学習の機会であることを子どもに示すことになる。そして、映像には、乳幼児に対して社会的有意味性をもたらすことができる、もう一つの側面がある。

それは、画面上に登場するキャラクターである。子どもとキャラクターとの関係性は現実世界のものではないが、子どもが何らかの形でつながりを感じているのであれば、キャラクターとの間に「擬似社会的な(パラソーシャル)」関係性が築かれる34), 35)

これは、子どもがミッキーマウス(ディズニー)やアンパンマン(日本のテレビアニメ)、ビッグバード(セサミストリート)などのキャラクターに対して感じる親しみと同様である。

ある研究では、調査対象として選ばれたアメリカ在住の2歳未満の幼児に、2種類の映像を見せた。一つの映像には、アメリカの子どもたちに愛されるキャラクター(セサミストリートのエルモ)が登場する。

もう一つの映像には、台湾で生まれた「ドド」という名前の見知らぬキャラクターが登場する。この研究では、言語学習課題ではなく、系列化課題が幼児に与えられた。

系列化(事物を系統立てて順序づけること)は、認知能力を必要とする論理的・数学的な思考力であり、幼児期に発達する36), 37)

映像には、それぞれ異なる色と異なる大きさのカップが5つ登場する。カップは、それぞれ積み重ねることができる。

子どもは、エルモがカップを順番に積み重ねる映像、または、ドドがカップを順番に積み重ねる映像、2種類のうちいずれかを、ノートパソコンの画面上で見る。映像では、最終的に最も大きなカップの中にほかのすべてのカップが収まる。

つまり、カップが大きさの順に積み重ねられる。その後、子どもに同じカップを手渡して遊ばせ、その様子を2分間観察し、映像で見たカップを積み重ねる正しい順序について学習したかどうかを確かめる。

この系列化課題は、幼児の脳にとっては認知的な負担が大きい。しかしながら、慣れ親しんだキャラクター(エルモ)の映像を見た子どもは、より正確に、正しい順序でカップを積み重ねることに成功し、映像から学習したことがわかった36)

これらの幼児は、親が手本となる共同視聴がない状態で映像を見ていたにもかかわらず学習できたのである。

乳幼児が映像メディアから学習できないことを報告した先行研究の多くは、その子どもにとって見知らぬキャラクターや人物が登場する映像を使用して実験を行っているため、このような映像内容が研究結果に影響した可能性が考えられる。序文で述べた通り、乳幼児が映像から学習することができないように見える現象は、認知能力とワーキングメモリの未発達が原因である21)

乳児はキャラクターの動作よりも顔のほうを注視することがわかっており37)、映像の教育的な特性に注意を向ける前に、まず画面上のキャラクターが誰なのか、信用できる相手なのかを理解するためにワーキングメモリを使う可能性を示している36)。したがって、すでにキャラクターとの間に親密な絆を築けているときは、キャラクターの顔を注視する必要がなく、そのほかの適切な内容に対して十分に関心を向けることができ、学習能力が向上する。

映像を見る前からカップに慣れ親しんでおくことも、乳幼児のワーキングメモリへの負荷を減らすことに役立つ。

日本の子どもたちは、慣れ親しんだキャラクターの声や姿を映像で見聞きすることで、映像学習に対して社会的有意味性や擬似社会的な関係性をもつことができる。「キャラクター」は、教育番組や教育映像によく登場する教師や演者でもよい。一般的に、幼児は自分と同じ性別の相手のほうによく反応する39)

社会的有意味性がコインの片面であれば、社会的随伴性はそのコインのもう一面である。では、社会的随伴性は、どのように映像からの学習を促進させるのだろうか。

 

1.2. 社会的随伴性と社会的相互作用

大人と乳幼児のやりとりにおける社会的随伴性は、乳幼児の動作や発語への応答として、整合性のある内容ですぐに反応したときに生じる(例えば、乳幼児が “Hello.” と言ったら大人が “Hello.” と返答する、乳幼児がある方向を指差したら大人がその方向を見る、などの相互作用の流れ)。

しかし、前述の先行研究によると32)、社会的随伴性は、親による共同視聴と比較すると、幼児の映像学習を促進させる効果が低いとされている。そこで、3歳未満の幼児であっても社会的随伴性が映像学習の促進に有効となる状況を詳細に述べた研究を二つ考察する。

 

1.2.1. ビデオ通話(Skype)

事前に録画された映像によって質の高い社会的随伴性をもたらすことは比較的困難であるが、ビデオ通話技術は、自宅にいながらにしてリアルタイムで相手との対面コミュニケーションを行うことを可能にしている。前述の通り、先行研究や研究者らの多くは、乳幼児は画面上の世界から現実世界へ意味情報を移す能力に欠け、映像からは学習できないと主張してきた20), 22)

そのため、Roseberryら(2014)40) は、生後24カ月〜30カ月の幼児に対してSkype(ビデオ通話システム)を使い、リアルタイムで明確な社会的随伴性が画面越しの幼児に与える効果を調べ、そして、その効果によって幼児が新しい語彙を学習するかどうかを調べた。ビデオ通話による学習成果が少ないのであれば、ビデオ通話による映像は録画映像と同様(社会的随伴性が弱い)ということになる。

しかしながら、ビデオ通話による学習成果が社会的随伴性のある対面でのコミュニケーションと同等であれば、ライブ・ビデオ通話システムも社会的随伴性をもたらす(社会的随伴性が強い)ことを示唆する。

講師は、まず、子どもの名前を呼んだり、子どもと応答的に関わったりすることにより、社会的随伴性を生じさせるためのウォームアップから開始した。それぞれの子どもに対し、3分間の練習を2段階で行い、各段階で新しい語彙(動詞)を二つずつ紹介する。

講師は、その単語が意味する動作を見せながら12回繰り返して言う。テストの段階では、先ほど学習した新しい語彙が意味する動作、そして、その語彙の意味とは関係のない動作の2種類を幼児に映像で見せる。

幼児は、新しい動詞を学習したのであれば、その語彙が意味する動作のほうへ視線を向けて反応し、関係のない動作からは視線を外す。これらすべての所要時間はおよそ計10分である。

結果、対面でのやりとりと同等にビデオ通話でのやりとりでも新しい動詞を学習したが、事前に録画した映像では学習しなかった。研究者らが子どもの視線の動きを追跡し、学習成果に影響を与えた要因が、社会的随伴性ではなく、子どもが画面を注視している時間の長さであった可能性を確かめたところ、注視時間は事前に録画した映像で学習した子どもとビデオ通話で学習した子どもで差がなかった。

したがって、この幼児らにおいて異なっていた唯一の点は、講師が子どもの名前を呼んだり子どもの動作や発語などに合う反応を示したりすることで生じた社会的随伴性の有無であった。

この研究結果により、ビデオ通話でのやりとりのほうが対面でのやりとりに近く、幼児は他者との応答的なやりとりによって学習しやすくなることが示された。以前よりも通信技術を利用しやすくなったため、自然な英語に触れることが難しい日本のような国に住む家族は、いまではこれらの技術を活用し、子どもをリアルタイムのやりとりで異なる言語に接触させることができる。

ビデオ通話を行う画面上の人物において重要な要素は、子どもの名前を呼んだり、子どもの動作や発語に合う反応を示したり、子どもに視線を向けたりすることで社会的随伴性のあるやりとりを促進させることである。比較的年齢が高い子どもはSkypeを使った講師との会話に長時間集中できる可能性があるが、幼児は長時間集中する力が低い。

しかし、このことが早い年齢から学習を始めない理由になるかというと、そうではない。実際に、前述の研究では、学習時間が1回につきわずか3分であったにもかかわらず、学習成果が出た。

この理由から、幼児がSkypeを使ってやりとりをする時間は短いほうが適している可能性はある。

Roseberryら(2014)の研究は、社会的随伴性のあるやりとりが画面上の情報を幼児にとって意味のあるものにしたことを示している。他者との応答的なやりとりが言語学習に役立つ理由の一つとして、画面上の話者と幼児の間に信頼関係が構築されることが考えられる。

講師は、子どもとの関係性を深めるため、ウォームアップの時間で事前に用意された台本に従って振る舞った。ビデオ通話でのやりとりと対面でのやりとりにおいては、講師は子どもの名前を言ったり子どもに対して応答的な 反応を示したりすることが許可されていた。

録画映像の場合は、講師は子どもの名前を言うことも子どもの反応と連動するように会話の速さを調整することもできなかった。このように随伴性のある反応を示さない話者は、幼児の目には信頼できない相手として映る27)

 

1.2.2. 第三者としての社会的随伴性の観察

幼児は、映像に登場するキャラクターが子どもの名前を呼んだり、カメラに視線を向けて子どもと目が合うようにしたり、会話に間を空けて子どもが反応する時間を与えたりするなど、社会的随伴性のあるやりとりが画面上に映し出されているときに反応を示す場合がある41)

しかしながら、このような映像は必ずしも明確な社会的随伴性を幼児との間にもたらすとは限らない。代わりに、映像に登場する2人以上の人物が社会的随伴性のあるやりとりを行い、子どもがその様子を第三者として画面上で観察することは学習に有効であると考えられる。

第三者として他者同士の応答的なやりとりを観察して反応が引き起こされることは、ある研究によって報告されている。この研究は、まさにこの現象について考察したものであり、生後27カ月〜31カ月の幼児を以下4種類の学習条件によって無作為に4グループに分け、語彙を学習できるかどうかを調べた33)

 

条件1.

対面で話しかけられる:

実際に目の前にいる大人から一対一で話しかけられる。新しい語彙とそれが表す動作を対面で紹介される。

 

条件2.

対面で大人同士のやりとりを見る:

実際に目の前にいる大人2名の間でやりとりが行われ、話しかけられることはない。新しい語彙とそれが表す動作を紹介する大人同士のやりとりを対面で見る。

 

条件3.

映像内の登場人物に話しかけられる:

録画映像に登場する大人から画面越しに話しかけられる。新しい語彙(動詞)が表す動作を画面越しで紹介される。

 

条件4.

映像内の登場人物同士のやりとりを見る:

録画映像に登場する大人2名の間でやりとりが行われ、話しかけられることはない。新しい語彙とそれが表す動作を紹介する大人同士のやりとりを画面越しで見る。

 

研究者らによると、学習条件2と4の子どもたちは語彙を学習した。他者同士の応答的なやりとりを見た幼児は、対面であっても、画面越しであっても、学習対象となる情報を自分の世界に移して当てはめることができたのである。

録画映像の登場人物から話しかけられた子どもたち(学習条件3)は、学習条件1と同様に、学習内容と自分自身の間につながりを感じることができなかった。

幼児の学習能力を調査した先行研究の大多数は、対面でのやりとりが学習成果を生み出す、という結果を報告してきたが、この研究においては学習成果が出なかった。この理由から、研究結果の差異に影響した学習条件を明らかにするべく、追跡調査が行われた。

学習に成功した幼児(学習条件2と4)は、ある登場人物がほかの登場人物に対象物を手渡す、という一対一のやりとり(社会的随伴性のあるやりとり)を見ていた。これが学習を促した可能性はある。

よって、研究者らは、対面でのやりとりを行う学習条件1に変更を加え、新しい語彙が表す動作をただ見せるのではなく、学習対象物を子どもに手渡し、子どもが手にとって触れることができるようにした。結果、予測された通り、その子どもたちは学習した。

この研究結果が幼児の学習能力について示していることは何だろうか。

まず、 乳幼児が映像からの学習に成功したことを報告する研究は複数ある26), 32) が、映像の内容によっては学習が難しく、映像に社会的随伴性が欠けていることが要因である。映像の登場人物は、子どもと目が合うように視線をカメラのほうへ向ける。

名前を呼ぶことはないものの、子どもに対して語りかける。しかし、その登場人物と子どもの間には、ことばや反応が相互に行き来するような会話はない。

このような会話は、対面やビデオ通話のやりとりで実現できるものである。もし、例えば、一人がもう一人におもちゃを渡すなど、映像に登場する人物2名が相互のやりとりを行う様子を子どもに観察させれば、そのおもちゃが注目するべき対象であることを示すことができる。

次に、おもちゃを使い、学習内容を子どもの身の回りの環境に関わりがあるものにすることは重要である。子どもは、映像で見る内容と同じように自分のおもちゃを使うことができる。

研究者らによると、二者間で物を手渡すやりとりを子どもが第三者として見たとき、その二者間の応答的な相互作用が学習の機会であることを幼児の脳内に知らせる可能性が最も高い41), 42)。幼児は、学習のときに見せられたものに対してすでに慣れ親しんでおり、同様のやりとりをウォームアップの時間で経験していた。

よって、そのやりとりを第三者として見た子どもは、自分の学習経験を思い起こさせる類似性がそこにあることを視覚的に認識したことで、「自分と同じ」と感じ、自分自身との関連性を確立させることができたと考えられる。これは、幼児が学習対象物やある程度の社会的なやりとりに慣れ親しんでいて、それらが画面上で表現されていれば、新たに紹介された語彙やその動作が実生活で学習するときの情景と関連づけられ、映像からの学習が可能になることを意味する。

この研究結果からも、やはり、信用性・信頼性および子ども自身との関連性が幼児の学習に影響を与える重要な役割を果たしていることがわかる。

社会的有意味性と社会的随伴性は、家庭で言語学習の環境をつくるうえで重要な要素である。そして、映像学習には、これらに直接的に関連しないものの、社会的側面と子どもとの結びつき促進させる(子どもが社会的手がかりを得やすくなる)重要な側面がもう一つある。

それは、映像を繰り返し視聴することである。視聴の繰り返しは学習を促進させ、このことは動作の模倣や言語学習において見られる。

 

2. 視聴の繰り返し

反復は、擬似社会的な関係性の構築を支え36) 、注意力を向上させ44) 、知覚情報の符号化における障壁を取り除く45) 。乳幼児は、この反復の効果により、学習内容に対して社会的なつながりを形成することができる。

知覚的符号化(perceptual encoding)は、知覚した情報を処理する過程のことであり、すでに知っている別の情報や事物と結びつけたり、それらに置き換えたりして理解する能力のことである。序文で概説した通り、乳幼児は、映像から学習した内容を現実世界に移して当てはめることが難しい。

乳幼児期は、同じ情報に複数回接触しないと、その知覚した情報を学習の対象として捉え始めることさえできないからである。このような障壁を克服して映像学習を手助けする反復の効果については、乳幼児が動作を模倣する能力を調査した研究結果19)、そして、乳幼児が新しい語彙を学習する能力を調査した研究結果46)に基づいて考察する。

 

2.1. 動作の模倣

発語前の乳幼児がテレビ画面から学習する能力は、動作を学習して模倣できるかどうかを調べることで明らかになる可能性がある。言語学習能力と直接的に関係する調査方法ではないが、動作を模倣学習する能力は、言語コミュニケーションを構成する要素の一つでもある。

乳幼児が画面上に映し出された動作を学習の対象として記憶に残せる(例:動作を模倣する)という事実は、乳幼児が映像におけるほかの特性に対しても学ぼうとする可能性が高いことを示している。乳児は、1歳になるまでの間に、音声やしぐさなど、毎日一つか二つの行動を学習する45), 47)

Barrら(2007)19) は、生後15カ月、生後18カ月、生後21カ月、という3つの異なる月齢群の乳幼児を対象に、映像を複数回に渡って視聴したあとに映像で見た動作を模倣できるかどうかを確かめた。各月齢群の乳幼児は、さらに、実際に目の前で3回見る、映像で6回見る、何も見ない(この実験における統制群)、という3種類の学習条件によって分けられた。

すべての月齢群において、映像で6回見た子どもは、実際に目の前で3回見た子どもと同等に動作を学習して模倣できた。これは、乳幼児が映像を繰り返し視聴することによって対面でのやりとりと同等に学習する能力があることを示す実例であり、重要な研究結果である。

追跡調査においては、さらに低月齢の乳幼児に対しても、視聴回数を増やすことに同様の効果があるか検証することが目的とされた。この目的のため、生後12カ月の乳児36名が初回と同じ実験内容に参加した。

実験内容において唯一異なっていた点は、使用するおもちゃである。先に行われた実験では、動物のおもちゃ2種類、ガラガラのおもちゃ2種類、計4種類のおもちゃが使われたが、生後12カ月の乳児は運動能力が未発達のため、動物のおもちゃを使った動作を十分に行うことができず、ガラガラのおもちゃを使った動作であればできることがわかった。

研究者らは、この結果に基づき、生後12カ月の乳児に対してはガラガラのおもちゃのみを使用した。

結果、生後12カ月の乳児のうち、映像で6回見たグループは、実際に目の前で3回見たグループと同等に動作を学習して模倣できた。これは、より低月齢の子どもであっても、適切なタスクであれば、映像から学習する能力があることを示している。

この実験では、子どもの月齢に適したおもちゃを使うことによって適切なタスクになった。もし子どもたちが身体的にその動作をすることができなかったならば、映像から学習しようとする関心は低下していただろう。同時に、子どもの月齢が高いほど、より正確に動作を模倣することができたことも同研究で報告されている。

この研究結果は、乳幼児における陳述記憶システムの発達に起因している可能性がある。陳述記憶とは、具体的な事柄や出来事に関する記憶(例えば、「日本の首都は東京である」)であり、模倣行為を後押しする45)(p.35)。

子どもは、このような認知能力が発達することで、より複雑な動作表現を記憶に長期間留めることができる可能性がある。

前述のように、乳幼児は、映像から現実世界へ情報を移し当てはめることが難しい。その根拠は、テレビ画面か目の前の相手かを問わず、乳幼児が身の回りの世界を知覚するまでには一定量の情報インプットがあるはずだ、という考え方である23)

乳幼児が画面上に映し出されている情報を理解するには、より多くの単純化された情報が必要である24), 25), 48)。よって、乳幼児が、親近感があり信頼できると感じる映像を繰り返し視聴させることは、画面上の情報を現実世界に当てはめて理解するために必要とされる多様な形式のインプットを乳幼児に与えることができる。

Barrら(2007)の研究結果においては、乳幼児の映像学習において視聴の繰り返しが重要な役割を果たしていたが、学習成果を生み出す要因はほかにも存在する可能性がある。実験中、映像を一緒に視聴していた保護者は、学習内容に注意が向くよう子どもの名前を呼びながら話しかけることが推奨されていた。

視聴の繰り返しに加えて、このような保護者の関わりが知覚情報を理解する乳幼児の能力を強めたことも考えられる32)。この観察結果は、親の関わりや視聴の繰り返しが有益であることを示す証拠となり得る。

なぜ、視聴の繰り返しは、乳幼児が映像から学習する際の困難を克服するために有効なのだろうか。前述の通り、共同視聴などの社会的に有意味なやりとりが乳幼児の学習を手助けする。

子どもは、映像を繰り返し視聴することにより、画面上で提示されているものを何かしら社会的に有意味なものと関連づけ始める、という可能性が考えられる。

 

2.2. 言語の学習

Krcmar(2014)46)  は、生後4カ月〜24カ月の乳幼児70名を対象に研究を行っている。この研究では、乳幼児が低頻度語(例:「水晶体」、「ディスケット」など)を学習する能力が調査された。

低頻度語とは、語として存在するものの、一般的な文書や会話で使用される頻度が低いため、人々に知られていない可能性がある語のことである。

乳幼児は、親が学習に関与するグループと関与しないグループに無作為に分けられた。両グループの親はDVD2枚のうち1枚(各DVDには異なる学習語彙が3つずつ含まれる)を渡され、2週間以内に少なくとも6回は映像を子どもに見せるよう指示される。

どちらのDVDにも、有名な「ベイビー・アインシュタイン」シリーズの映像が収録されている。親が学習に関与するグループでは、親は、研究者の指示に従い、子どもの注意を学習の対象物へ向けさせたり、映像の音声に続いて単語をリピートして子どもにもリピートするよう促したりする。

このようにして、一緒に映像を見ながら子どもが積極的に映像学習に参加するよう働きかけた。

2週間後、乳幼児が三つの新しい語彙を学習したかどうか調べた。子どもは、親のひざの上に座った状態で二つの物体を見せられる。

一つはDVD映像で見たもので、もう一つは映像に登場しなかったものである。母親は「〜はどこにある?」と子どもに質問し、そのときの子どもの視線の動きがビデオカメラによって追跡された。

正しいほうへ視線を合わせている時間のほうが明らかに長ければ、その子どもは語彙を学習したとみなされた。

DVDを複数回視聴したことにより、大多数の乳幼児が正しいほうへ視線を合わせている時間が比較的長いことがわかった。しかしながら、明らかに学習したことを示す乳幼児は生後17カ月以上であった46)

親が学習に関与するグループと関与しないグループの間で生じる差には、一つ予期せぬ結果が観察された。親の関与があった子どもたちは、親の関与がなかった子どもたちよりも学習成果が小さく、これは、ほかの先行研究と一致しない結果である30), 32), 49)

要因としては、次のことが考えられる。前者のグループの親たちは、研究者から子どもの学習に関与するよう指示を受けていたものの、少なくとも3分の1の親は、子どもと一緒に映像学習に参加せず家事やほかのことをしていた。

これにより、学習条件の一貫性が欠けてサンプル数が減り、調査結果が歪められたと考えられる。3分の1の親たちが研究者の指示に従わなかったのであれば、指示に従って子どもの学習に関与した親たちも、子どもが映像内容に集中するのを手助けするのではなく、逆に子どもの注意をそらすような方法で関わってしまった可能性もある。

親たちは、子どもにとって自然な言語学習の手がかりとなるような関わり方(例:「ほら、これは何?そのブロックはここに置くのよ。それを振ってみよう!」など)を研究者から提示されていたが、そうではない関わり方を無意識にしてしまったことが考えられる。例えば「これを見て。とてもすごいわね!」など、学習内容に関する追加情報が何もなく、言語学習の手がかりにならないような関わり方を親が行うと、子どもの注意をそらしてしまう効果がある、という研究結果が複数報告されている50), 51)

前述の通り、子どもにとって社会的に有意味な登場人物や内容を含む映像は、学習を促進させる。しかし、このKrcmarの研究報告によると、「ベイビー・アインシュタイン」のDVDには社会的意味が欠けていた。

人間の顔が映し出されることはなく、乳幼児にとっては無関係で初めて目にするような抽象的な姿や形、音楽、物体が登場する映像内容であった。子どもが映像を見て学習するには、その映像に社会的意味を生じさせる手がかりが存在することが重要である52)

乳幼児にとって、教育的内容を含む映像を繰り返し視聴することは、学習効果を高める。視聴の繰り返しが学習内容とのつながりを感じるうえで生じる障壁を取り除き、乳幼児の学習を手助けするのである。

そして、社会的有意味性と社会的随伴性の両方を強化し、映像学習の弱点「transfer deficit」を改善する。社会的有意味性については、何度も繰り返し視聴することで、映像に登場する人物や学習対象物が子どもにとって見知らぬものから慣れ親しんだものとなり、つながりが強まる。

社会的随伴性については、視聴の繰り返しによる十分なインプット量で、子どもは画面上の人物やキャラクターが信頼できる相手かどうか見極めようとすることに気を取られずに、映像内容に含まれる教育的意味に注意を向けられるようになる。

 

3. 行動学的研究と神経学的研究による結果の違い

本論文では、これまで論じてきた事項について調査した研究の大多数を引用文献としているが、行動学的な実験結果に基づいて分析した研究が多い。しかし、行動として表れなくても、脳内ではその行動の根底にある神経の働きが潜在する。

このような神経の働きは、専門知識をもって観察しなければ発見できない。近年、乳児が画面上から言語を学習するにあたり、ほかの乳児との共同視聴が有効かどうかを調査した研究がある53)

生後9カ月の乳児31名が選ばれて実験に参加した。各乳児は、英語のみを話すモノリンガル家庭の出身である。

乳児は、単独学習グループ(一人で参加する)とペア学習グループ(同じ部屋内でほかの乳児と一緒に二人で参加する)に分かれた。両グループとも、4週間に渡って研究所を計12回訪れ、タッチパネル式の画面上で標準中国語の学習映像を見る。

その後、以下二つの方法で学習成果が評価された。

 

1. 行動学的研究(音声刺激に対する振り向き反応)

2. 神経学的研究(音声刺激に対するERP反応)

 

ERP(事象関連電位)は、脳内で神経が活動するときに生じる電流(脳波)の波形で測定される54)。波形における陰性方向の振れはMMN(ミスマッチ陰性電位)と呼ばれ、第一言語を聞いたときに生じることが先行研究で明らかになっている。

音声が認識できない場合(例:外国語を聞いたときなど)は、陰性方向に振れる波形は出現しない55)

結果、ペア学習グループの乳児については、中国語の音声を弁別したことがわかる行動(振り向き)は見られなかったが、中国語の音声を聞いたときの脳波にMMN波形が出現し、乳児の脳が中国語の音声に対して成熟した反応を示したことがわかる十分な証拠が得られた。これは、乳児が中国語の音声を習得し始めたことを表している。

この学習を継続することで、学習成果が行動にも表れた可能性は高い。

この研究は、社会的相互作用の重要性を示すだけでなく、表面的には見えない乳児の脳の働きについても明らかにしている。学習成果が目に見える行動としてわからなくても、その行動の基盤となる神経ネットワークは懸命に働いている。

これらの神経ネットワークが活動し続ければ学習が起こる56)

おそらく、3歳未満の乳幼児が映像メディアから学習できないことを報告した先行研究は、行動の基盤となる神経ネットワークの働きについて見落としていたと思われる。乳幼児期からある言語で育ったあとに別の言語環境に変わり、第一言語に接触する機会がなくなった子どもについて調査を行った研究が複数ある。

この子どもたちは、成長するにつれて第一言語を忘れていったが、大人になってから再び学習を始めたときに乳幼児期の学習内容が消失していないことがわかった57), 58), 59)。行動学的検査の結果のみに基づいて主張する前に、脳内の神経ネットワークがどのように機能しているか調査することは堅実である。

乳幼児は、第二言語への接触量が増加すれば、学習したことが行動にも表れると推測される。

 

結論

これまで、乳幼児がテレビやタブレット端末などの画面上から学習することの難しさについて報告する研究が発表されてきた。しかし、本論文で概説してきた先行研究によると、それらの困難を克服させることができる重要な要素がいくつかある。

前出の図1は、本論文で言及してきた研究結果をもとに、家庭での第二言語学習を手助けする言語環境についてまとめたものである。

人は社会との関わりを通じて学習するため、乳幼児は特に他者との関わりによる相互作用から学習しやすい。この社会的相互作用は、主に、以下の二つに分類される。

 

1. 社会的有意味性

2. 社会的随伴性

 

乳幼児の学習に影響する社会的有意味性には、二つの側面がある。画面外で生じる有意味性と画面上で生じる有意味性である。

画面外で生じる有意味性とは、具体的には、親や他者との共同視聴が挙げられる。乳幼児は、信頼できる人物が注意を向けると、その先にある情報は自分にとって意味がある、すなわち、その先に学習するべき対象がある、と認識する。

親は、例えばボールや有名なキャラクターの人形など、映像に登場するものやおもちゃを活用することもできる。画面上の出来事を現実世界にも実在し自分と関わりがあるものとして感じさせ、また、画面上に映し出されているキャラクターに対する愛着心を強める。

子どもがキャラクターとの間に構築する擬似社会的な有意味性は、親による共同視聴や視聴の繰り返しによって強化される。擬似社会的な関係性が築かれているキャラクターが画面上で特定のものやおもちゃを使用すれば、子どもが同じものを使った際に応答的なやりとりとなり、相互作用が促進される。

社会的随伴性をもたらす映像内容や教材も、極めて有効である。画面上の登場人物同士が応答的なやりとりを行う映像内容は、乳幼児にとって最適である。

また、Skypeも親が活用できる手段として優れている。社会的相互作用が生じるだけでなく、子どもがすでに姿を見たり声を聞いたりしたことがあって擬似社会的な関係性を築けている相手であれば、学習効果をさらに高める可能性がある。

これらの社会的相互作用を視聴の繰り返しと組み合わせる。まず、子どもが擬似社会的な関係性を築きやすいキャラクターや人物が登場する映像を選ぶ。

そして、その映像を繰り返し視聴させることで学習を促す。タブレットやテレビ画面などのメディア端末を使って情報のインプット量を増やす。

しかし、親が子どもと身体的に触れ合ったり映像内容に興味を示したりしながら、子どもを励まして育てることも忘れてはならない。はじめに親も興味があることを子どもに見せ、映像で紹介されたキーフレーズをリピートし、映像内容と一致する適切なおもちゃを用意するよう努める。

良質な教育プログラムは、乳幼児の周辺環境に即したものや場面を映像に登場させたり、映像内容と一致するものやおもちゃを実物として提供したりすることも考えられる。

ビデオ通話は、乳幼児の学習を促進させる有効な手段である。日本のような国では、学習する言語を流暢に話す相手を探して家庭環境の中に用意することが難しいからである。

ビデオ通話であれば、英語を話す人がいない日本の家庭であっても英語環境をつくることができる。

乳幼児の映像学習については、過度に長時間映像を視聴することが乳幼児に与える負の効果など、本論文で解明していない疑問はほかにも存在し、今後、さらに調査を進める。 認知的・情緒的発達に良い影響を及ぼしながら学習を促進させる健全な学習環境のバランスについて理解することは、社会や家庭にとって重要である。

 

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59) Au TK, Oh JS, Knightly LM, Jun S-A, Romo LF. Salvaging a Childhood Language. J Mem Lang. 2008;58(4):998-1011.

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利益相反について(COI)

この論文は、ワールド・ファミリーバイリンガルサイエンス研究所のサポートを受けて作成されました。

This study was supported by World Family Institute of Bilingual Science.

 

 

 

 

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